2019年07月一覧

夏休み支援活動報告 ① 『第12回 ほっこりプロジェクト2019夏』 7月21日(日)〜7月27日(土)②

「お別れの集い」苫小牧市 7月26日(金)

室蘭、北広島、小樽、札幌、鷹栖の5ヶ所に滞在していた6家族17名は、6日目の夕方、苫小牧市の真宗寺に集まり、フェリーに乗る前に「お別れの集い」をさせてもらいました。
 
次々に到着した参加者の皆さんは、北海道で過ごした日々の楽しい報告をしてくれました。今回はお父さんが二人参加されましたが、レンタカーであちこち出かけて沢山思い出がつくれた事を嬉しそうに語っていました。
 
真宗寺さんのお心遣いで沢山の飲み物やお菓子が用意され、毎回綺麗なビーズの「念珠づくり」も皆さんに人気です。保養の最後に落ち着いて和める場を提供していただくことは本当にありがたく、仲良くなった受け入れ寺院の方たちと最後のお喋りを楽しみながら、1時間ほどのんびり過ごさせていただきました。

「お見送り」苫小牧フェリーターミナル 7月26日(金)

午後7時出港の復路引率は、日笠さん(室蘭市本光寺)と藤田さん(北広島市興徳寺)のベテランコンビです。札幌の横湯さんが再び手作りお菓子を届けてくださり、参加した皆さんは大感激。仲良くなったお寺の方たちとの別れを惜しみながら、何度も何度も手を振って乗船していきました。

今回の参加者の中には障害を持つお子さんも参加していました。
乗船前のロビーでお母さんが「本当に来てよかったです。どうなるかと心配しながら参加しましたが、毎日お寺の方たちに優しくしていただく事で、うちの子どもは他人を怖がらずに笑顔で接することができるようになり、よその方に遊んでもらうこともできるようになりました。本当になんと言って感謝したらいいかわからないくらい感動しています。」と涙を浮かべながらお話ししてくれました。

原発事故後に出産し、ご苦労されながらの子育ての日々だったこのお母さんは、初めて参加したほっこりプロジェクトで子育てに希望を見出せたことをとても喜んでおられました。

保養の定義は様々ですが、わずかな日数であっても、心のリフレッシュができて、親子で笑顔の日々が過ごせたら、自然の中でのびのびと子どもを遊ばせて「触っちゃダメ」と言う日常からお母さん自身が解放されることができたら、それも保養のひとつのあり方だと思います。

今回のほっこりプロジェクトは、自分たちがどんな保養のスタイルを育んできたのか、それをもう一度確認させていただく良い機会となりました。

翌日の午前10時に仙台港に到着した一行は、貸切バスで福島→郡山→いわきと移動して無事解散しました。復路のフェリーの中で子どもたちは仲良く遊び、大人たちも楽しくお喋りして盛り上がったそうです。

今回も多くの方たちにご協力いただきました。本当にありがとうございました。


夏休み支援活動報告 ① 『第12回 ほっこりプロジェクト2019夏』 7月21日(日)〜7月27日(土)①

2013年の冬休みからはじまった「ほっこりプロジェクト」は、親子で北海道のお寺に泊まり、滞在中は自炊しながら自分たちの自由プランで過ごす保養で、今回で12回目を数えました。浄土真宗本願寺派北海道教区の重点プロジェクト実行部会が主催し、みみすまは立ち上げ当初からアドバイザーとして全面的に協働してきました。
 
今年も「ほっこりプロジェクト」は6月に福島県のいわき市と二本松市で開催された保養相談会(主催 : 311受入全国協議会)にブース参加して募集を開始。二日間の来場者数は合計225組515人でしたが、ほっこりブースでは40組の方達の相談に対応しました。また保養情報サイト「ほよ〜ん相談会」http://hoyou.isshin.cc への募集掲載や過去の参加者へも案内を送付しました。
 
募集期間中は障害を持つお子さんのお母さん複数名からお問い合わせがあり、ほっこり事務局はその都度丁寧な対応に努め、受け入れをお願いできるお寺と参加家族との調整、フェリーや貸切バスの手配など準備期間中も大忙しでした。


「お出迎え」苫小牧フェリーターミナル 7月22日(月)

今回の参加者は6家族17人です。
貸切バスで、いわき→郡山→福島と順番に皆さんをお乗せして、仙台港から夜7時40分出港のフェリーに乗船。引率は重プロ部員の山陰さん(風連町信證寺)と奥田さん(伊達市紋鼈寺)の若手フレッシュコンビです。そして翌日の午前11時、皆さん元気に苫小牧フェリーターミナルに到着しました。

出迎えの後、ターミナルにて簡単なオリエンテーションです。
お迎えに来た5つの受け入れ寺院、小樽別院、札幌別院、専証寺(鷹栖町)、本光寺(室蘭市)、興徳寺(北広島市)の方たちからのご挨拶が終わり、最後に安楽寺(札幌市)の横湯さんから手作りの可愛い「ウエルカム焼き菓子」が皆さんにプレゼントされ、心優しいこのプレゼントに大人も子どもも皆さんから笑顔がこぼれました。

船の中で山陰さんや奥田さんとすっかり仲良しになった8人の子どもたちは、名残惜しそうにしながら保護者と共にそれぞれの受け入れ地に出発しました。


報告 第5回移動教室 『川俣町立飯坂小学校5・6年生北海道宿泊学習』⑦

4日目  6月28日(金)  < 最終日 >
 いよいよ最終日になりました。
午前6時に起き出した子どもたちは、午前7時に食堂でご飯です。
夕食も朝食も他の学校の人たちと食堂でご一緒しました。
 
荷造りした大きな荷物はこの宿舎から川俣町に発送します。
ここでもいろんな社会生活のルールを学び、最後に退所式で子どもたちの代表がコンパスの職員さんにお礼を述べました。


複式学級で学校生活を送ってきた飯坂小のみんなは本当に仲良しです。
新千歳空港までの貸切バスの中でも子どもたちは男子を中心にみんなで楽しそうに歌っていました。到着するまでの約90分間ずうっと歌声は途切れずバスの中に響いて、移動教室5ヶ年計画最後のとても素敵な思い出になりました。

空港では1時間のお土産購入タイム。
誰も迷子にならずに買い物を済ませて無事集合。それから早目にお昼のお弁当をいただきました。
そして最後にみみすまメンバーとのお別れ式です。
校長先生や子どもたちの代表から胸が熱くなるような感謝のご挨拶をいただきました。
4日間一緒に過ごしたスタッフ3名は、自分が普段どんなことをしているのかという自己紹介と皆さんへの思いを一人ずつお話しさせてもらいました。そして先生たちや子どもたち一人ずつと握手をしてお別れしました。

今回は天候に恵まれて、復路の飛行機も順調に運行し、仙台空港に着いた一行は川俣町のバスで飯坂小学校に無事到着。
午後5時過ぎに佐々木教頭先生から「お陰様で先ほど無事に帰校の集いを終えて子どもたちは保護者と共に家路に着きました 」とご報告のお電話があり、無事終了できたことを確認しました。

☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆

今回参加した子どもたちは2011年の原発事故当時まだ2歳や3歳でした。幼児らしく外遊びしたい時期にそれがなかなか出来なかった子どもたちです。そういう不自由な暮らしを強いられてきた子どもたちに「北海道宿泊学習」の四日間を体験してもらうことは本当に大きな意義がありました。そしてご苦労され続けている教育現場の先生たちにとってもこの四日間はのびやかに過ごす機会になったのではないでしょうか。

実施中はもとより、準備段階から実に多くの方たちにお世話になりました。子どもたちの笑顔と歌声はこの移動教室を支えてくださった多くの皆様のご協力の賜物と深く感謝を申しあげます。
    < みみすま事務局一同 >


報告 第5回移動教室 『川俣町立飯坂小学校5・6年生北海道宿泊学習』⑥

< 昼 >   
 栗山町から札幌市へ車で約1時間の距離を移動しました。講師をしていただいた楢木さんや河波さんも同乗され、バスの中は交流学習の発表が無事終了した解放感でとてもにぎやかでした。
札幌市内のレストランでランチバイキングをたっぷり楽しんだ後、中庭にて子どもたちの代表が楢木さんと河波さんに特別講習のお礼を述べてお二人とはここでお別れしました。


< 午後 > プログラム ⑨「大倉山シャンツェとオリンピックミュージアム見学」
札幌の街の中心部を通って貸切バスは大倉山シャンツェに到着。
ここは札幌市中央区にあるラージヒルのジャンプ競技場で冬になると毎年国際大会が開催される所です。
2人ずつリフトに乗ってジャンプ台のてっぺんにある展望台へと向かいます。
標高300メートル余りの高さから札幌の市街地を一望したかったのですが、あいにく霧のような雲が立ちこめて残念ながら景観を楽しむことはできませんでした。それでも展望台のあちこちで子どもたちは解放感に浸っていました。
「下りの方が怖い〜〜」と誰かの声が聞こえましたが、再びみんなはリフトに乗って降りました。そして次はオリンピックミュージアムへ行き、館内の体験コーナーでウインタースポーツの疑似体験をたっぷり楽しみました。

< 夕方 > 宿舎到着 〜 入所式
大倉山シャンツェから今夜の宿舎となる北海道青少年会館コンパスに移動。
今までは雨煙別小学校の木造校舎でのんびりと貸切状態でしたが、今夜の札幌は大きな宿泊施設です。食堂でも他の団体と一緒に食事をしますので、また新たな経験をすることになります。

バスから降りて荷物を運び入れていると、元気塾(札幌に避難している小中学生への学習支援活動)でいつもお世話になっている啓明中学校の佐藤先生にロビーでばったりお会いしました。みみすまと共に子どもたちの支援活動を続けておられる佐藤先生を川俣町教育委員会の佐々木さんと飯坂小の丹伊田校長先生にご紹介させてもらいました。飯坂小のために2階と3階のお部屋をチェンジしてくださったのが佐藤先生たちのグループだとわかり、すごいご縁に驚きました。

ここでもロビーにて簡単な入所式をしました。
そして三日間のビデオ撮影ですっかり子どもたちと仲良くなったフリーカメラマンの五十嵐さんもここでお別れです。
校長先生と子どもたちの代表がそれぞれに五十嵐さんへの労いと感謝を述べました。「明日からはビデオの編集作業を頑張りますから、DVDの完成を楽しみにしていてください」と五十嵐さんからみなさんにお別れの挨拶がありました。


報告 第5回移動教室 『川俣町立飯坂小学校5・6年生北海道宿泊学習』⑤

< 午前 >   プログラム ⑧ 合同学習「アイヌ民族の歴史と文化を学ぶ」
今回のもうひとつの授業は樺太アイヌ協会の楢木貴美子さんによる特別講演でした。
アイヌ民族には北海道アイヌ、樺太アイヌ、千島アイヌの3つのグループがあることや、自然環境の違いなどから、育まれてきた伝統文化も少しずつ違いがあり、衣装や刺繍を比較してみるとその違いがよくわかることなど、実際に樺太アイヌと北海道アイヌの伝統衣装を着てもらった先生と生徒に並んでいただいて、楢木さんがわかりやすく解説してくださいました。


口琴という楽器も、大陸側との交易が盛んだった樺太アイヌは金属製のカーニムックンで、北海道アイヌは竹製のムックリを奏でます。楢木さんがカーニムックンを、助手の河波まさ子さんがムックリを演奏して、素材の違いや音色の違いも学びました。また樺太アイヌのトンコリ(弦楽器)を奏でながら樺太アイヌ語による伝統歌謡も聴かせていただきました。

明治以降、多くの日本人が北海道に渡って来たことでアイヌ民族は差別や迫害を受けましたが、とりわけ樺太アイヌの人々は大きな戦争のたびに強制移住をさせられて故郷を失うことになった歴史についても学びました。

「いじめはどこにでも存在します。自分と違うからといって人が人を差別したり、苦しめたりすることで、暮らしやすい社会、平和な社会は決して生まれません。皆さんもどうか自分の周りで「いじめ」が起きたらそれを無くす努力をしてくださいね」。
子どもたちに優しく語りかける楢木さんの言葉はとても心に響くものでした。最後に楢木さんと河波さんのリードで全員で大きな輪になり、「ポロリムセ(輪踊り)」を踊ってこの特別授業を終了しました。

< 午前 > 交流を終えて
2時間の交流を終えた両校の児童と先生、講師の方や教育委員会の方、みみすまスタッフを前にして、5ヶ年計画の最終回に同行された川俣町教育委員会学校教育課指導主事の佐々木光政さんからもご挨拶がありました。そして全員で記念撮影をしてから川俣の一行は貸切バスに乗り込みました。角田小学校の子どもたちはバスが動き出すと校門まで走りながら何度も大きく手を振ってくれました。


報告 第5回移動教室 『川俣町立飯坂小学校5・6年生北海道宿泊学習』④

3日目  6月27日(木)
 < 朝 >
担任の鳴川先生は今朝も子どもたちと散歩です。
そして昨日よりも30分早く「朝の会」をすませて食堂で朝ご飯。
昨日はとてもハードな一日だったので体調不良が心配されましたが、全員元気に食事ができました。
今日は札幌への移動日。食事の後は荷物を整えて使っていた部屋の掃除を行いました。
 
退所式も子どもたちが司会進行を担います。
環境ハウスのスタッフの皆さんが勢ぞろいされて一人ずつお別れのご挨拶。
環境教育リーダーの諸橋さんは「2日間予定した全てのプログラムを皆さんよく頑張りそして楽しんでくれたので、私たちもとても嬉しいです。大きくなってもまた北海道に来てもらいたいなあと思っています」と挨拶されました。
スタッフの皆さんの優しくわかりやすいプロフェッショナルな仕事ぶりを肌で感じた子どもたちの中から、もしかしたら将来環境教育の分野に進んでみたい子が現れるかもしれません。
丹伊田校長先生と児童代表がそれぞれお世話になったスタッフの皆さんに感謝を述べ、二泊三日とても気持ち良く過ごした雨煙別学校を出発しました。


< 午前 > プログラム ⑦ 「地域間交流」角田小学校
スタッフの皆さんと別れを惜しみながら環境ハウスを出発した一行は、栗山町立角田小学校を訪問。
角田小は飯坂小と同じくらいの規模の学校で、5年生8名、6年生8名、計16名が飯坂小の9名と交流学習を行いました。
この地域間交流の実現のためにご協力いただいた栗山町教育委員会からは教育長さんはじめ職員の方たちが見学に見えました。

地域間交流発表は角田小の子どもたちが司会進行をつとめながらスタートしました。
角田小の子どもたちからは「人と自然が共存する栗山町」の様々な魅力や自然保護活動についての発表がありました。そして男子児童による躍動感あふれたヨサコイ踊りや女子児童による伝統芸能「かさおどり」などの演舞も披露されました。

飯坂小の子どもたちは、手作りのしおり「こらっせ川俣」を配布して、川俣町が養蚕の町として古くから栄えてきたことやお蚕様を育てて繭から絹糸を作る手順、絹糸から作られる製品、川俣シャモというブランド軍鶏の飼育が盛んなことなどを発表しました。また2011年3月に起きた大震災や原発事故による放射能被害、そして復興に向かって今まで色々と頑張って来たことなどの報告もありました。(こらっせ : 「おいでください」という意味の福島弁)

地域間交流授業の最後に飯坂小から角田小に川俣町の特産品のひとつ「アンスリウム」の花束贈呈がありました。花栽培が盛んだった川俣町では地域復興のシンボルのひとつとして南アメリカが原産のアンスリウムのハウス栽培を始めています。今回はわざわざその花束を持参されての贈呈でした。


報告 第5回移動教室 『川俣町立飯坂小学校5・6年生北海道宿泊学習』③

2日目  6月26日(水)

 <  午後 >   「オオムラサキ館見学」
宿舎に戻る途中で「オオムラサキ館」を見学しました。栗山町に生息する蝶や水辺の生きものたちについて学べる施設です。
北海道に生息する国蝶オオムラサキの北東限に栗山町は位置していて、オオムラサキがいつまでもすみ続けられるように生息環境を守る取り組みを町全体で行っていることをスタッフの方から教えてもらいました。オオムラサキは羽化するのが7月に入ってからなので飼育舎では幼虫とサナギを観察しましたが、羽化したキアゲハが美しく飛んでいました。

< 夜 > プログラム ⑥ 「 木笛づくり」
宿舎に戻り、洗濯機で濡れた衣服の洗濯・乾燥もしつつ、入浴してさっぱりしたころで夕食タイムです。
毎回、ビュッフェ式でご飯をいただきますが、子どもたちはすっかりこの方式が気に入った様子。午後の川下りで沢山エネルギーを使ったのでお腹も空いてみんなよくお代わりをしていました。

午後7時からは木笛づくり。
「昨日体験した薪割りの材料も、今夜の木笛の材料も、みんな午前中に釣りをしたあのハサンベツ里山からでた間伐材を利用しているんだよ」と環境ハウススタッフの西脇さんが説明してくれました。子どもたちは実際に行ってきた場所の具体的なイメージを持ちながら笛作りに挑戦です。1時間を過ぎたころには部屋中にいろんな音色が響き、全員が自分の好きな色のヒモを通した木笛を首から下げて良い記念品が完成しました。

今夜も班会議の前に美味しい栗山メロンで夜のおやつタイムです。
最高のお天気に恵まれ、全員で積極的に沢山のことにチャレンジできた一日でした。

<註> 各プログラムの説明は環境ハウス製作の「自然体験プログラム集」から引用しました。


報告 第5回移動教室 『川俣町立飯坂小学校5・6年生北海道宿泊学習』②

2日目  6月26日(水)
 < 朝 >
元気よく起き出した子ども達は担任の鳴川先生たちと朝の散歩に出かけました。
そして鳴川先生は今日の午前中に釣りをする場所が変更になったことやその理由を子どもたちに伝え、福島県にいるのはツキノワグマで北海道はヒグマなので熊の種類が違うことなども説明しました。早朝の新鮮な空気の中で、子どもたちは五感を通して、今自分が北海道にいることをより強く感じたようです。熊の話を聞きながらの散歩はとても魅力的なことでした。
そして散歩から帰ってきた子どもたちはビュッフェスタイルの朝ご飯を楽しそうに食べました。

< 午前 >   プログラム ④ 「釣る」
釣り場を変更してハサンベツ里山に行きました。
ここは自然体験フィールドの中心となる場所で、さまざまな自然観察や農業、林業などが体験できる、自然と人との暮らしが協調する「里山」と呼ばれる所です。この里山の入り口にある池で釣り体験をしました。
 
釣り針に自分で生きた餌(ブドウ虫の幼虫)をつけ、池に竿をさして静かに待ちます。そのうち池の周辺のあちこちで「わぁ〜釣れた〜」という歓声が聞こえはじめました。ほとんどの子どもちが釣りは初めての体験ですが、みんな生き生きと目を輝かせて真剣でした。2時間ほどの間に9人全員がそれぞれ数匹ずつエゾウグイを釣りあげましたが、その中には準絶滅危惧種のヤチウグイもいました。環境スタッフの諸橋さんから詳しい説明を受けた後、魚は全て池にリリースされました。
 
池の周辺の森では何度もウグイスが鳴いてとてものどかな雰囲気です。カナチョロ(ニホンカナヘビ)が登場したので爬虫類に詳しい校長先生が「驚かさないように静かに接したら手に乗りますよ」と子どもたちに教えてくれたました。
今回は釣り上げた魚を「食べる」ことはしませんでしたが、釣った後、魚をどんな風に扱うと生きたまま元の場所に帰してあげられるのかを学び、自然界の生きものを自分の手で捕らえることで、自分たちよりも弱い生き物のことを肌で感じる機会になりました。

< 午後 > プログラム ⑤ 「 E ボート・川流れ体験」 「オオムラサキ館見学」
昨年は雨で中止した E ボートですが、今年は素晴らしいお天気に恵まれました。
子どもたちは4つのチームに分かれ、チームごとにゴムボートを膨らませて準備することから学んでいきます。
この体験学習が安全に営まれるように環境ハウスのスタッフ以外にも近隣の町から応援スタッフも参加して手厚い体制で夕張川の川下りがスタートしました。

上下ジャージ姿にライフジャケットを装着し、緊張とわくわく感の入り混じった顔で子どもたちは次々とE ボートで出発。
この日の夕張川は青い空と川辺に茂る若葉の緑で実に美しく穏やかな流れを見せてくれました。
4つのボートに乗った子ども達は自分たちでオールを漕ぎながら川を下り、しばらく行った下流で、今度は実際に川の中に全身入って安全に川に流される方法も体験学習しました。

ゴール地点で待つメンバーの所には、達成感に満ちあふれた顔の子どもたちと先生たちを乗せたボート4艘が無事到着しました。
簡易テントの中で着替えを終えた子どもたちは全員でボートやオールの後片付けを行い、川下りで大変お世話になったスタッフの方たちに代表がお礼を述べて、2日目最大のプログラムは無事終了しました。


報告 第5回移動教室 『川俣町立飯坂小学校5・6年生北海道宿泊学習』①

福島県川俣町では町内の6つの小学校を一巡させる移動教室「北海道宿泊学習」を2015年度から5ヶ年計画で実施してきました。最終回となる今年は飯坂小学校の5・6年生9名と引率教員3名、教育委員会から1名、計13名が参加しました。
 
1日目  6月25日(火)
 < 午前 >
前日までは雨模様だった川俣町ですが、出発当日は雨も上がり、朝早く学校に集合した一行13名は出発式を終えて川俣町の専用バスで仙台空港へ。約80分の空の旅を経て、北海道の新千歳空港に全員笑顔で到着しました。
北海道の空は青く晴れわたり、良いお天気の中を空港からは貸切バスで50分程の栗山町に移動。環境教育の総合的なプログラムを通年運営している雨煙別小学校コカ・コーラ環境ハウスに到着。廃校になった古い木造の校舎を綺麗に手入れして活用している雨煙別小学校の雰囲気に先生も生徒も大喜びです。
 
入所式では飯坂小学校の生徒たちが司会進行をつとめました。
今年も受け入れ地域を代表して栗山町教育委員会の南條教育長さんから歓迎のご挨拶をいただき、次に宿泊や野外学習でお世話になる環境ハウスのスタッフの皆さんから自己紹介がありました。最後に栗山町教育委員会の森次長さんから、今年も栗山町で作られている大きなメロンの差し入れをいただきました。


< 午後 >  プログラム ①「薪割り」  ②「野外炊飯」  ③「ダッチオーブン」
昼食をすませ、いよいよプログラムのスタートです。
環境教育のフィールドのひとつとなるハサンベツ里山で間伐した木を機械で切って薪を作り、乾燥させるために積み上げる作業を全員で体験しました。
次に夕食用のカレーライスとダッチオーブン料理を自分たちで作りました。各班ごとに分かれて、野菜や肉を切ったり、炒めたり、薪や炭を使って火をおこして煮炊きしていく作業をグループ全員で力を合わせます。飯ごうでご飯も炊きました。
スタートから3時間後には美味しそうな匂いが漂って素晴らしい夕食が完成しました。お天気が良かったので今年はそのまま野外体験施設で自分たちで作った夕食をいただきました。

< 夜 >
食後の後片付けも全員で行ってから入浴タイム。さっぱりと汗を流した後は差し入れのメロンをいただきました。
その後、各班ごとに班会議。そして班長会議も行ってから就寝準備です。

子どもたちが就寝準備の最中に急遽先生たちとみみすまスタッフと環境スタッフの会議がありました。
2日目午前に釣り体験を実施予定のポンウエンベツ川周辺で、数日前にヒグマの足跡が確認されたとの連絡が入り、明日の釣りをどうするかについて皆で検討しました。せっかく天気が良いので、別の安心な場所で釣りを実施する方針となり、ハサンベツ里山の池で行うことが決まりました。野生動物と人間が共存する里山地域で野外学習をしていることを再認識する大切なミーティングでした。こうして早朝出発からの長い1日目が無事終わりました。